人妻に捧げるフォークソング
舞台は昭和48年秋。
堀内裕子は結婚して1年になる27歳の若妻だ。
5歳年上の夫とは社内結婚で、結婚と同時に寿退社。
今は主婦業の傍ら、アパートで得意の裁縫技術を活かした内職に勤しんでいる。
そんな時の楽しみは、同じアパートに住む大学生・松原拓也の歌声。
彼は毎日夕方に、窓枠に腰掛けてフォークギターを弾くのが習慣だった。
ある日、夫から徹夜で仕事をすると連絡を受けた裕子は1人で銭湯に行くことに。
湯船に浸かり、拓也の事を想像しながら、思わず揺れる乳房に手を添えてしまう。
彼に思いを馳せながら銭湯を出ると、思わず声を漏らしてしまった。
バッタリと拓也に遭遇したのだ。
帰る方向が同じなだけに、並んで歩く2人。
ぎこちなく会話を交わす。
裕子は思いきって夫のいない自宅に彼を誘い、食事をご馳走するが、それだけで終わるはずもなく……。
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