魅入られて
木戸が紫津花と会ったのは、妻の一周忌が過ぎてしばらく経った頃。
馴染みのSMクラブで見かけた彼女の美しさに釘付けになった。
背中が広く開いたライラック色のワンピースを着ていて、その肌は透けるように白かった。
グラスを傾ける長い指先も優雅で、そこだけは木戸のいる世界とはちがう異質の空間だった。
パトロンが半年前に亡くなったが、店には月に一、二度顔を出すものの、誰にも心を開かないらしい。
木戸は紫水晶というカクテル片手に声をかけ、一気に心を通わせた。
会うたびに紫津花は心を許してくれ、半年かけてSMプレイ用の個室ルームへ。
道具を使わず、ただ抱き寄せると、1時間も唇を合わせ、舌を動かし、唾液をむさぼり、服の上から乳房を揉みしだいた。
自分の傍らに置いておきたい欲望が高まってプロポーズ。
最高のM女である紫津花は、熱い蜜液をしたたらせながらうなずき……。
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