黒衣の雛(単話)
不慮の事故で未亡人となった圭子は、葬儀後早々、不倫相手で亡き夫の部下でもあった信一に、体の火照りの解消を求めるべく、とまどう信一の感情など知らぬと接吻を強要。
やがて喪服につつまれた豊満な胸があらわになると、欲望に負けた信一はそれにむしゃぶりつき、二人は一気に燃え上がる……かに見えた。「ドン」という隣り部屋の物音に気を裂かれた男女は、やましさを抱えつつ恐る恐る音の先をさぐってみると、そこには、圭子の一人娘である恵利子が佇んでいて、自慰による失禁の溜まりに、両のふくらはぎを浸からせ泣いている。
恵利子は涙ながらに言う。
自分も信一が、好きなのだと…。
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