姦濫のおもてなし
その森は、「霧隠れの森」と呼ばれていた。
1度立ち込めた霧は深く、晴れるまでは捜索隊も入れない、行方不明者の相次ぐその森に、また迷い込んだ男女がいた。
彼らは霧の中ひっそりと建つ温泉旅館「魅園」に逃げ込み、霧が晴れるまで宿泊することとなった。
娯楽らしい娯楽のないその旅館では、することと言えば温泉に浸かること。
時間つぶしに昼夜問わず温泉に浸かるようになった男は、どういうわけか湯上がりに必ず昂ぶりを覚え、その度に女将がその身体で昇華させていた。
女将がそこまでする理由など、男は何も考えなかった。
ただ湯上がりの行為の、堪らない快感に溺れていった。
しかし、共に宿泊していた少女は思った。
何かがおかしい、と。
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